このシリーズは、「7つのディスペンセーション」の学びです。この記事では、「御国の時代」を取り上げます。
7つのディスペンセーションの中で、最後のディスペンセーションです。
御国の時代で学ぶ項目は、以下の7点です。
- 期間と聖書箇所
- 時代の名称
- 時代の中心人物
- 神の統治原則
- 人間の責任と失敗
- 神の裁きと恵み
- 御国の時代の要約
御国の時代はいつからいつまで?
御国の時代は、千年王国開始から1000年間が終わるまでの期間です。
ちなみに、千年王国前に起こる大患難時代を、「御国の時代」に入れる考えもありますが、当サイトでは「恵みの時代」に入れています。
聖書箇所は、黙示録の20章です。必要に応じて、ぜひご確認下さい。
続いては、御国の時代の名称について見ていきましょう。
御国の時代という名前はどこから来たの?
御国の時代という名称は、「王国」(Kingdom)という概念からきています。
キリストご自身が王として統治する、神政政治です。なので、王国ではなく御国(みくに)と呼びます。
また、キリストの統治が1000年間続くことから、異邦人は「千年王国」という言葉を使います。
黙示録 20:1~7
20:1 また私は、御使いが底知れぬ所の鍵と大きな鎖を手にして、天から下って来るのを見た。 2 彼は、竜、すなわち、悪魔でありサタンである古い蛇を捕らえて、これを千年の間縛り、 3 千年が終わるまで、これ以上諸国の民を惑わすことのないように、底知れぬ所に投げ込んで鍵をかけ、その上に封印をした。その後、竜はしばらくの間、解き放たれることになる。
4 また私は多くの座を見た。それらの上に座っている者たちがいて、彼らにはさばきを行う権威が与えられた。また私は、イエスの証しと神のことばのゆえに首をはねられた人々のたましいを見た。彼らは獣もその像も拝まず、額にも手にも獣の刻印を受けていなかった。彼らは生き返って、キリストとともに千年の間、王として治めた。 5 残りの死者は、千年が終わるまでは生き返らなかった。これが第一の復活である。 6 この第一の復活にあずかる者は幸いな者、聖なる者である。この人々に対して、第二の死は何の力も持っていない。彼らは神とキリストの祭司となり、キリストとともに千年の間、王として治める。引用元:聖書新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
続いては、御国の時代の中心人物について見ていきましょう。
御国の時代の中心人物は誰?
御国の時代の中心人物は、イエス・キリストです。
イエス・キリストは、エルサレムから、神の代理人として人類を統治します。
イザヤ書 2:2~4
2 終わりの日に、 主の家の山は山々の頂に堅く立ち、 もろもろの丘より高くそびえ立つ。 そこにすべての国々が流れて来る。 3 多くの民族が来て言う。「さあ、主の山、ヤコブの神の家に上ろう。 主はご自分の道を私たちに教えてくださる。 私たちはその道筋を進もう。」 それは、シオンからみおしえが、 エルサレムから主のことばが出るからだ。 4 主は国々の間をさばき、 多くの民族に判決を下す。 彼らはその剣を鋤に、 その槍を鎌に打ち直す。 国は国に向かって剣を上げず、 もう戦うことを学ばない。
引用元:聖書新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
続いては、御国の時代における神の統治原則、すなわち神からの命令について見ていきましょう。
御国の時代に与えられた命令は?
御国の時代に与えられた命令は、「新しい契約」への従順に加えて、キリストの統治に対する従順です。
具体的には「福音」を信じ、メシアを王として受け入れることを意味します。
千年王国には、携挙後に救われた信者たちも入っています。これらの人は子孫を残します。ですから、新しく誕生する世代の人間は、福音を信じて救われる必要があるのです。
さて続いては、御国の時代における、人間の責任と失敗、すなわち人間の応答について見ていきましょう。
御国の時代にとっている人間の応答は?
御国の時代においても、新しい世代の中から神に不従順な者が出てきます。つまり、福音を信じないということです。
御国の時代が終わりには、サタンの「最後の反乱」に荷担する者まで出てきます。
黙示録 20:7~8
20:7 しかし、千年が終わると、サタンはその牢から解き放たれ、 8 地の四方にいる諸国の民を、すなわちゴグとマゴグを惑わすために出て行き、戦いのために彼らを召集する。彼らの数は海の砂のようである。
引用元:聖書新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
ちなみに、ユダヤ人として誕生した人はすべて、福音を信じ救われます。
続いては、御国の時代がどのように終わるのか、神の裁きと恵みについて見ていきましょう。
御国の時代はどう終わるの?
御国の時代は、人間の失敗に伴った、神の裁きで終わりを告げます。救われている者たちが裁かれることはありません。
以下が裁きと恵みの要素です。
(1) 不信者の死
(2) 最後の反乱への裁き
(3) 天と地の消滅
(4) 信者の栄化
(5) 預言の成就
(6) 新天新地
不信者の死
千年王国に誕生する新世代は、福音を信じなかった場合、100才以上は生きられません。つまり、100才で死んでしまうということです。
イザヤ書 65:20
引用元:聖書新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
最後の反乱への裁き
千年王国の終わりには、100才以下の未信者たち中から、「最後の反乱」に加担するものが出ます。しかし反乱軍は天からの火によって滅ぼされます。
黙示録 20:9~
9 彼らは地の広いところに上って行き、聖徒たちの陣営と、愛された都を包囲した。すると天から火が下って来て、彼らを焼き尽くした。
引用元:聖書新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
天と地の消滅
千年王国では、エデンの園が回復したような恵まれた環境でしたが、それらは消滅します。
これは、自然界の裁きであると同時に、新しい秩序生まれるという恵みでもあります。
黙示録 21:1
21:1 …….以前の天と以前の地は過ぎ去り、もはや海もない。
引用元:聖書新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
信者の栄化
千年王国に誕生する新世代の中で、福音を信じ救われた者たちには、千年王国が終わるときに「永遠の体」が与えられます。
預言の成就
千年王国では、イスラエルに与えられた全ての預言、約束が成就します。
イエスが王として統治することは、ダビデ契約の成就です。またエルサレムからの統治は、土地の契約の成就です。イスラエルを通して全人類が祝福されるというアブラハム契約も成就しました。
そして、アダム契約で与えられた「原福音」が千年王国において完全に成就したということが言えます。
創世記 3:15
15 わたしは敵意を、おまえと女の間に、 おまえの子孫と女の子孫の間に置く。 彼はおまえの頭を打ち、 おまえは彼のかかとを打つ。」
引用元:聖書新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
補足説明:サタンに対する4つの宣言
①「おまえと女の間に、敵意を置く」
これは、サタンと女との間に戦い(葛藤)があることを意味します。
この箇所での「女」は、女性全体を指します。全ての人が女性から誕生するからです。
具体的には、救い主(メシア)が誕生しないよう、人間の女性たちを汚そうとします。この出来事はすでに成就しました。(創世記6章)
また、それだけではなく、女性から生まれる全ての人間に対する継続的な戦いでもあります。(黙示録20:10まで)
②「おまえの子孫と女の子孫の間に、敵意を置く」
これは、サタンの子孫である「反キリスト」と、女の子孫である「イエス・キリスト」の間の戦い(葛藤)を意味します。
具体的には、反キリストの暗躍の預言です。(黙示録 13章 : 獣として)
③「彼はお前の頭を打つ」
これは、イエス・キリストがサタンの頭を踏み砕いて、致命傷においやることを意味します。
具体的には、イエス・キリストの復活の預言です。この出来事はすでに成就しました。
また、それだけではなく将来成就する預言も含まれています。(ロマ書16:20, 黙示録20:10)
④「おまえは、彼のかかとを打つ」
これは、サタンがイエス・キリストのかかとに噛み付くことを意味します。
具体的には、イエス・キリストの十字架の預言です。この出来事はすでに成就しました
用語説明:サタン
サタンは、もともとは、天使界で神に使える「天使の長」でした。ところが、自らが神に変わって権力と地位を得ようと反逆し、堕天使(堕落した天使)となり下がってしまいました。その上1/3にも及ぶ天使たちを仲間に加え、「堕天使の長」として君臨したのです。
サタンは「悪魔」とも呼ばれています。
ちなみに天使は、神によって創られた被造物です。
天使の絶対数は一定で、その中で3分の1の天使はサタンに惑わされてしまい堕天使(堕落した天使)となりました。それらは「悪霊」と呼ばれています。
残りの3分の2の天使は、良い天使として今も神に仕えています。
用語説明:反キリスト
反キリストは、サタンの子孫として出現する人物です。将来来たるべき「大患難時代」と呼ばれる時代に暗躍します。しかし最後は、女の子孫であるイエス・キリストによって打ち負かされることが決まっています。
重要:原福音
創世記 3:15は、原福音(福音の原型)と呼ばれるものです。
聖書で一番最初に書かれた「メシヤ預言」で、神による人類救済計画が預言されています。
人類の歴史は、この預言が成就すべく着々と進められているのです。
新天新地
7つのディスペンセーションが終わると、新天新地という、時間を超越した永遠の秩序が始まります。新約聖書の黙示録 21:1~22:5で初めて明かされた啓示です。
黙示録 21:1~22:5
21:1 また私は、新しい天と新しい地を見た。以前の天と以前の地は過ぎ去り、もはや海もない。 2 私はまた、聖なる都、新しいエルサレムが、夫のために飾られた花嫁のように整えられて、神のみもとから、天から降って来るのを見た。 3 私はまた、大きな声が御座から出て、こう言うのを聞いた。 「見よ、神の幕屋が人々とともにある。 神は人々とともに住み、人々は神の民となる。 神ご自身が彼らの神として、ともにおられる。 4 神は彼らの目から 涙をことごとくぬぐい取ってくださる。 もはや死はなく、 悲しみも、叫び声も、苦しみもない。 以前のものが過ぎ去ったからである。」
5 すると、御座に座っておられる方が言われた。「見よ、わたしはすべてを新しくする。」また言われた。「書き記せ。これらのことばは真実であり、信頼できる。」6 また私に言われた。「事は成就した。わたしはアルファであり、オメガである。初めであり、終わりである。わたしは渇く者に、いのちの水の泉からただで飲ませる。 7 勝利を得る者は、これらのものを相続する。わたしは彼の神となり、彼はわたしの子となる。 8 しかし、臆病な者、不信仰な者、忌まわしい者、人を殺す者、淫らなことを行う者、魔術を行う者、偶像を拝む者、すべて偽りを言う者たちが受ける分は、火と硫黄の燃える池の中にある。これが第二の死である。」
9 また、最後の七つの災害で満ちた、あの七つの鉢を持っていた七人の御使いの一人がやって来て、私に語りかけた。「ここに来なさい。あなたに子羊の妻である花嫁を見せましょう。」 10 そして、御使いは御霊によって私を大きな高い山に連れて行き、聖なる都エルサレムが神のみもとから、天から降って来るのを見せた。 11 都には神の栄光があった。その輝きは最高の宝石に似ていて、透き通った碧玉のようであった。 12 都には、大きな高い城壁があり、十二の門があった。門の上には十二人の御使いがいた。また、名前が刻まれていたが、それはイスラエルの子らの十二部族の名前であった。 13 東に三つの門、北に三つの門、南に三つの門、西に三つの門があった。 14 都の城壁には十二の土台石があり、それには、子羊の十二使徒の、十二の名が刻まれていた。
15 また、私に語りかけた御使いは、都とその門と城壁を測るために金の測り竿を持っていた。 16 都は四角形で、長さと幅は同じである。御使いが都をその0竿で測ると、一万二千スタディオンあった。長さも幅も高さも同じである。 17 また城壁を測ると、百四十四ペキスあった。これは人間の尺度であるが、御使いの尺度も同じであった。 18 都の城壁は碧玉で造られ、都は透き通ったガラスに似た純金でできていた。 19 都の城壁の土台石はあらゆる宝石で飾られていた。第一の土台石は碧玉、第二はサファイア、第三はめのう、第四はエメラルド、20 第五は赤縞めのう、第六は赤めのう、第七は貴かんらん石、第八は緑柱石、第九はトパーズ、第十はひすい、第十一は青玉、第十二は紫水晶であった。 21 十二の門は十二の真珠であり、どの門もそれぞれ一つの真珠からできていた。都の大通りは純金で、透明なガラスのようであった。
22 私は、この都の中に神殿を見なかった。全能の神である主と子羊が、都の神殿だからである。 23 都は、これを照らす太陽も月も必要としない。神の栄光が都を照らし、子羊が都の明かりだからである。 24 諸国の民は都の光によって歩み、地の王たちは自分たちの栄光を都に携えて来る。 25 都の門は一日中、決して閉じられない。そこには夜がないからである。 26 こうして人々は、諸国の民の栄光と誉れを都に携えて来ることになる。 27 しかし、すべての汚れたもの、また忌まわしいことや偽りを行う者は、決して都に入れない。入ることができるのは、子羊のいのちの書に記されている者たちだけである。
22 :1 御使いはまた、水晶のように輝く、いのちの水の川を私に見せた。川は神と子羊の御座から出て、 2 都の大通りの中央を流れていた。こちら側にも、あちら側にも、十二の実をならせるいのちの木があって、毎月一つの実を結んでいた。その木の葉は諸国の民を癒やした。 3 もはや、のろわれるものは何もない。神と子羊の御座が都の中にあり、神のしもべたちは神に仕え、 4 御顔を仰ぎ見る。また、彼らの額には神の御名が記されている。 5 もはや夜がない。神である主が彼らを照らされるので、ともしびの光も太陽の光もいらない。彼らは世々限りなく王として治める。引用元:聖書新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
それでは最後に、御国の時代の要約をしていきましょう。
御国の時代のまとめ
この記事で、御国の時代について学んだ項目は、以下の7点です。
- 期間と聖書箇所
- 時代の名称
- 時代の中心人物
- 神の統治原則
- 人間の責任と失敗
- 神の裁きと恵み
- 御国の時代の要約
御国の時代は、7つのディスペンセーションの中で、最後のディスペンセーションでした。
ここで、7つのディスペンセーションの全体像を、しっかり押さえておきましょう。
- 無垢の時代
- 良心の時代
- 人間政府の時代
- 約束の時代
- 律法の時代
- 恵みの時代
- 御国の時代
7つのディスペンセーションを総合的に学びたい方へ
ここで、8つの聖書的契約も押さえておきましょう。
- エデン契約
- アダム契約
- ノア契約
- アブラハム契約
- モーセ契約
- 土地の契約
- ダビデ契約
- 新しい契約
また、御国の時代に完全に成就した契約には、「ダビデ契約」「土地の契約」「アブラハム契約」「エデン契約」があることも学びました。
8つの聖書的契約を総合的に学びたい方へ
この記事の参考資料
- ディスペンセーショナリズムQ/A
中川健一著 ハーベスト・タイム・ミニストリーズ
2. 聖書が教える霊的戦いー神の国と悪魔の国の葛藤ー
中川健一著 ハーベスト・タイム・ミニストリーズ
3. Clay解説コレクション
中川健一著 ハーベスト・タイム・ミニストリーズ
4. 中川牧師の一日一章
中川健一著 イーグレース
5. ハーベスト聖書塾 神学講座
(聖書塾生専用教材)
ハーベスト・タイム・ミニストリーズ
これらは、以下のリンクから購入可能です。
・日本版
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・デジタル版
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https://harvestdigital.shop/
ディスペンセーション神学を本格的に学びたい方は、関連サイトページをご参照下さい。
以下は、7つのディスペンセーションと8つの聖書的契約との関係が一目で分かるチャートです。まだダウンロードや印刷をしていない方は、この機会にどうぞ。
最後まで一緒に学んでくださり、本当にありがとうございました。この記事が、あなたの信仰生活のお役に立てれば幸いです。

